続・てるてる日記

石井てる美です。ワタナベエンターテインメント所属のピン芸人。てるてるB面。

50年来のさがしもの

実は音楽好きな私にとって、今ラジオ(FMFUJI"Bumpy")で自分の好きな音楽をかけたり、曲紹介をイントロの数秒でバチっと決めたりするのが至福の瞬間である、というのは以前も書きましたが、半月前ほどものすごく感動してなんなら今も感動冷めやらないのが番組にいただいたこのメール。

 

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「50年探していた曲でした。」涙涙涙涙涙涙涙涙涙涙

 

 

6月16日の「てるぴー洋楽トリプレット」では、6月18日に誕生日を迎えるポール・マッカートニーを祝してポールソロ&ウィングスから3曲をお届けしたのですが、そのうちの一曲、どうしても私が外せないと一曲目にかけたのがビートルズ解散後、ポール初のソロ曲「アナザーデイ」。

ラジオネームひたちさんがビートルズ解散直後の50年前(この曲はちょうど50年前の1971年発表)、おそらくリアルタイムでどこかでふと耳にして、でもなんの曲か分からなくて、その後人生で交わることなく過ぎた半世紀。でもこれはさもありなん。ポールのこの曲は開始5秒で耳にこびりついて二度と離れない、心のひだに哀愁をしみ込ませる50年間探されるに値する曲(何目線)。そしてビートルズやポールの他のメジャー曲ほど街中でありふれてないから耳にする機会は確かにとても少なそう。50年前の少年ひたちさんの耳にこびりついて離れなかった曲の答え合わせを半世紀越しに叶えられたのがFMFUJI"Bumpy"だったというのが、私としてはとても光栄ですし、ラジオってすごいなと思うし、ビートルズ好きを名乗ってる者冥利に尽きるというか。御礼を言いたいのはこちらの方です。しばらく興奮して今でも「アナザーデイ」を聴いては感傷的な気持ちになっています。

私がいつ「アナザーデイ」に心略奪されたかと言うと、ほとんどのビートルズの曲みたいに子供の頃から知っていたというのではなく、大学時代に所属していたビートルズバンドサークル「東大アビーロード」で知ったのでもなく、かなり遅れて大学院時代のインターンシップ先のフィリピンで、職場にいらした日本人のおじさまに週末バンド活動に誘っていただき、そこでこの「アナザーデイ」をコピーをしているバンドマンたちがいて、その切ないメロディーが一瞬にして心に刻まれたのでした。いやーこんな50年も人の心を掴んで忘れさせないツミな曲を創れてしまうのはやはりポールだからなんだろうな。

 


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ずっと探していた曲といえば、私の中で人生の数年をまたいで「わーーーーーーこれだーー!!!ずっと探してた曲!!!!!!!」となったものが1曲、あります。初めて耳にしたのは中学3年生、15歳のとき。それは夏休みホームステイで訪れたカリフォルニアのホストファミリーの車の中でした。カーステレオから流れていたのは西海岸の気候にぴったりでちょっぴり切ない爽やかなサマーソング。曲名や誰が歌っているかなど知る由もなく、ただサビのメロディーだけが耳にこびりつきました。サビの歌詞も、分かった今となっては分かりそうなものなのにと思わなくもないけれど、当時はサビでなんと言っていたかはやはり覚えているはずもなく、検索しようにもできませんでした。(「検索」という言葉の乾きよ…。)

時は流れて大学4年生、22歳の秋、インターンシップデンマークに2か月滞在していたときのこと。週末の時間を利用して鉄道でドイツを旅していました。宿泊地はベルリン。ベルリンのイビスホテル(ホテル名まで覚えてる)の部屋に着いてテレビをつけた瞬間でした。あの曲が流れてきたのです。一気に蘇る15歳の夏。からっとした西海岸の空気。やっぱりあの曲は本当にあったんだ。自分が作り上げたわけでも気のせいだったわけでもなくて、ずっともう一度聴きたくて頭に刻まれていた曲。本当に偶然、たまたま再会できた奇跡に飛び上がるような自分だけの感動を味わったのでした。7年越しの再会、私には感動するのに十分な歳月でした。

その感動を自分なりに知っているだけに、7年どころか、50年越しのひたちさんの気持ちたるや。こうしてわざわざ御礼のメッセージで教えてくださったこと。その再会のきっかけになれたこと。今はすぐにShazamやSoundHoundで流れている音楽を知れたり、歌詞を検索したらすぐにYouTubeSpotifyで一発。便利な時代になったものです。私もその恩恵に多分に預からせていただいています。ただその一方で、たまたまラジオや街中のどこかであるメロディーを耳にして気になったけど分からずじまいで、年月を経て別の場所でふと再会して感動が何倍にも増幅される。ラジオやテレビで耳にした音楽を自分の部屋に置きたくてレコード屋さんで一生懸命店員さんに説明したり鼻歌で再現を試みたりする。そんなことやら、ラジオから流れてくる曲をその瞬間にカセットに録音したり、友達とCDやMDの貸し借りをしたり。そんなアナログで手間がかかった時代ゆえの音楽の尊さにふと思いを馳せてみたり。

話は脱線しましたが、ラジオを耳にしたひたちさんの50年越しの答え合わせになれたこと、こんな長々と何をわめいておると思われるかもしれませんが、ものすごくラジオに携わらせていただいている悦びと感動を経験しました。音楽だなぁ。ラジオならではだなぁと。

 

 

 

ちなみに、ここまで読んでくれて気になった方はいたでしょうか。私が7年越しに再会した曲はこちら、No Mercy の"Where Do You Go"です。もしもあの日あの時たまたま泊まったベルリンのホテルで出会わなければ今も再会できていないままだったかもしれない。そんなしょっちゅう耳にする大衆的にヒットした曲でもないので。ほんと人との出会いみたい。一瞬の邂逅。

そしてやたらこのエントリで外国の地名が登場しておりますが(再会先がベルリンとかほんとたまたま)、国や時空を超えて共有される音楽の偉大さを思わずにいられません。

この曲、サビでWhere do you go?とわりと分かりやすい英語で何度も言っているので、検索すれば一発なのですが、15歳のときは一般的なインターネットも無かったし、その瞬間せめてサビの歌詞でも聴き取ろうなどという考えなど毛頭無かったのです。あとから歌詞を思い出すこともできませんでした。Where do you goと歌っているサビのメロディーと、サビ後の"お、お、お、おーおーえーおー"だけが7年間こびりついていたのでした。あーーーエモい。

 


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「長年探していた曲に出会える」現象に名前って付いているんでしょうか。

 


 

バーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 


-----告知だよ-----

 

<ライブ・メディア出演>


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8月29日(日)「ジョシ全開 vol.77 ~入れ替え戦~」
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9月11日(土)「ジョシ☆ガチバト! vol.8」
開場16:15/開演16:30、場所:新宿ブリーカー(地図)、チケット:2,000円(配信800円)

 


<著書>
2018年1月10日発売。2013年の著書が文庫化されました。 

2013年7月10日に発売された著書です。中国語バージョンもあります。

 <ネタ動画>

「言いづらい『う◯こ』を英語っぽく言う」

 

「有田ジェネレーション」より「ヒラリークリントン」(9:25〜)

 

「ヒラリークリントン

 

「言いづらいことを英語っぽく言う」

 

「セックスアンドザシティのサマンサが気になる日本史ワード」


<インタビュー掲載サイト>
●キャリアインタビューサイト『MY CHOICE』
●クリエイターと読者をつなぐサイト『cakes』
●20代の“はたらき”データベース『キャリアコンパス』前編 後編
●電子ブック楽天kobo『気になるあの人の読書生活』
●知的好奇心をくすぐる、大人の英語学習マガジン『Cheer up! English』前編 後編
●東大卒業生の総合サイト「東大の女性達へのインタビューコンテンツ」『王道ルートでなくても、チャレンジを!』
●NHK解説委員室ブログ「視点・論点『シリーズ・人生再出発 他人の目なんか気にするな』
●キャリアとビジネスのニュース・コラムサイト『リクナビNEXT JOURNAL』
ダイヤモンド社のビジネス情報サイト「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」著者津田久資氏との対談(上)(下)
朝日新聞デジタル『センター試験中鼻血どばーっ!お笑い芸人石井てる美さん』
●20代の“はたらき”データベース『キャリアコンパス』『元マッキンゼーのお笑い芸人・石井てる美の人生に影響を与えた3冊の本とは』
リクナビNEXTジャーナル『芸人・石井てる美 大切なのは、流されず自分自身を信じること』
●ハフィントンポスト日本版「ヒラリー芸人・石井てる美の人生を変えた外資系企業での挫折『今のピンチこそチャンス』」
外資就活ドットコム「マッキンゼーで学んだ『鈍感力』の大切さ〜コンサル出身のお笑い芸人・石井てる美が語る『超トップ企業の内実』」
毎日新聞「今年こそ」『キャリア捨て人生の主役に お笑い芸人・石井てる美』
アルク リレーコラム夢をかなえる英語『未知の世界への魔法の鍵 Vol.12 お笑い芸人 石井てる美』
日経新聞電子版 NIKKEI STYLE キャリアコラム「東大卒の『女芸人』就活生憧れの企業で学んだ挫折